くるみ割り人形(バレエ)の登場人物を説明!あらすじと様々な踊りも

冬のメインイベントといえばクリスマスですね。

今回はクリスマスを舞台にしたバレエを観たことがないという方やお子様でも見やすい名作。

バレエ作品『くるみ割り人形』

の登場人物やあらすじ、様々な踊りについて解説していきたいと思います

バレエ『くるみ割り人形』の主な登場人物

物語の主人公は少女クララです。物語によってはマーシャと呼ばれることもあります。

バレエ『くるみ割り人形』は世界三大チャイコフスキー作品の1つでキャラクター性の高い登場人物がたくさん出てくる楽しい作品となっています

一幕(第1場)

クララ:物語の主人公の少女

くるみ割り人形:ドロッセルマイヤーがクララにあげたプレゼント。実は王子が呪いにかけられた姿

ドロッセルマイヤー:クララの叔父。魔法使いのおじさん

ネズミの王様:王子に恨みがあるネズミの王様

フリッツ:クララの弟。ちょっと意地悪

一幕(第2場)

クララ:物語の主人公の少女

王子:くるみ割り人形が変身した姿

雪の女王:雪の国の女王

二幕

クララ:物語の主人公の少女

王子:くるみ割り人形が変身した姿

金平糖の精:お菓子の国の女王

バレエ『くるみ割り人形』のあらすじ

一幕(第1場)

時は19世紀のドイツ。

クリスマスイブの夜、少女クララの家では盛大なクリスマスパーティが行われていました。

客人が踊る大広間に、叔父のドロッセルマイヤーがやってきて、クララに『くるみ割り人形』をプレゼントします

クララは一目でくるみ割り人形が気に入り大切に扱っていましたが、弟のフリッツに壊されてしまいます。

クララはとても悲しみましたが、ドロッセルマイヤーが弟のフリッツを叱り、くるみ割り人形を直してくれました。

パーティが終わり家族が寝静まった深夜、クララは直ったばかりのくるみ割り人形が気になり誰もいない大広間に忍び込みます。

その時、時計が夜の零時を告げました。

するとクリスマスツリーがどんどん大きくなっていきます。

しかし実際はクララの体が人形のように小さくなっていたのでした。

その時、ネズミの大群が押し寄せて来て、くるみ割り人形が指揮をとる兵隊たちと戦い出します

劣勢だったくるみ割り人形ですが、クララの助けがくるみ割り人形を勝利へと導きます。

くるみ割り人形は王子に変身し、お礼に自分の国へ案内するとクララに告げるのでした。

一幕(第2場)

旅の途中、クララとくるみ割り人形は雪の国を通ります。

あたりは一面の雪景色。

雪に覆われて小山のように見えるもみの木は神秘的に輝き、その光はまばゆいくらいの明るさになります。

純白に輝く世界で雪の精たちのワルツが始まり、クララと王子も一緒に踊ります。

そして、キラキラとした雪の降る中、雪の精たちに見守られながら、二人は遠い未知の世界へと旅立っていきます。

二幕

雪の国を越えてたどり着いた場所はなんとお菓子の国でした。

くるみ割り人形は金平糖の精(女王)にクララを紹介し、歓迎の宴が始まります

歓迎の宴では様々なお菓子の精たちが各国の踊りを披露します。

チョコレートの踊り、お茶の踊り、花のワルツ、金平糖の精の踊り・・・

楽しい時間はあっという間に過ぎ、お菓子の国とお別れを告げるクララ。

ふと気がつくと眠っていたらしく、そこはお菓子の国ではなく家の大広間でした。

夢だったののか、現実だったのか・・・

クララはくるみ割り人形を愛おしそうに抱きながらまどろむのでした。

バレエ『くるみ割り人形』のヴァリエーションや様々な国の踊り

『くるみ割り人形』には、ほとんどヴァリエーションがありません。

コンクールでよく踊られる『金平糖の精のヴァリエーション』くらいで、クララ、金平糖の精に次いで重要なソリストの雪の女王もヴァリエーションとしての踊りは無いのです。

しかし、第一幕のコールド(群舞)や、第二幕のヴァリエーションのほかに様々な国の踊りを取り入れたディヴェルティスマンが挿入されており、見どころは満載となっています

MEMO

ディヴェルティスマンとは・・・

フランス語で「余興」の意味。

ストーリーとは直接関係なく挿入される踊りですが、物語の主人公をお祝いしたり歓迎したりする場面でよく踊られます。

スペインの踊り・・・チョコレートの精

ヨーロッパで初めてチョコレートを食べたのがスペインと言われていることから、チョコレートをイメージした黒や茶の衣装でスパニッシュ風の振り付けで踊られます。

アラビアの踊り・・・コーヒーの精

当時コーヒーはとても貴重な飲み物とされ王侯貴族が独占していたといわれています。

この踊りにはアラビア舞踏が使われていることが多いです。

中国(チャイナ)の踊り・・・お茶の精

お茶はコーヒー同様貴重な飲み物だったそう。お茶を入れる箱は贅沢な作りで鍵がかかっていました。

チャイナ服に似せた衣装で踊ります。

ロシア(トレパック)の踊り・・・大麦糖の精

大麦糖とは16,17世紀にフランス宮廷で珍重された飴菓子でねじり棒のようなキャンディー

という説がある一方で、生姜入りのパン生地でできた人型のお菓子という説もあります。

フランス(葦笛)の踊り・・・ミルリトン(アーモンドクリーム)の精

ミルリトンとはフランスノルマンディー地方に伝わるアーモンドクリームが詰まったタルト

騎兵隊の帽子がミルリトンと呼ばれておりその帽子に似ていることから呼ばれるようになったそう。

キャンディボンボンの踊り・・・キャンディの精

こちらはそのまま丸い飴玉です。

マダム・ボンボニエールと呼ばれる大きなスカートの女性と踊ることもあります。

花のワルツ・・・粉砂糖の精

デコレーションケーキといわれることもあるようですが、正しくは金平糖の精(女王)の侍女で粉砂糖の精なのだそうです。

金平糖の精のヴァリエーション

個性豊かな登場人物たちの中でもひときわ豪華な金平糖の精のヴァリエーションはコンクールでも人気のヴァリエーションのひとつです。

バレエ『くるみ割り人形』の見どころ

雪片のワルツ

様々な踊りのある、くるみ割り人形の中でも特に見どころとなるのが『雪片のワルツ』です。

クララと王子が雪の国を訪れた時のワンシーンで、いちぶの乱れもない美しいコールドバレエ(群舞)となります。

金平糖の精のグランパ・ド・ドゥ

バレエ『くるみ割り人形』といえばこの踊り!といっても過言ではないのが『金平糖の精のグランパ・ド・ドゥ』です。

物語はクララを中心に展開しますが、踊りの主役は金平糖の精です。

その、金平糖の精と王子の2人の踊りは大切な見どころですね。

 

まとめ

バレエ『くるみ割り人形』は一つの作品の中に様々な踊りが挿入されたとても楽しい作品です。

登場人物たちの背景や、情景を思い浮かべるとより一層バレエ『くるみ割り人形』の世界を楽しめることでしょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です